2017年5月9日(火)
森友疑惑 政治的圧力背に特別扱い
首相夫妻の関与ただす 宮本岳志議員が追及 衆院予算委
日本共産党の宮本岳志議員は8日の衆院予算委員会で、学校法人「森友学園」への国有地格安払い下げ問題で明らかになった新事実を示し、安倍晋三首相や昭恵夫人による関与疑惑をただしました。
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宮本氏は、国有地売却などに関して国や大阪府の審議会で議論さえ行われていない段階で、近畿財務局が同学園に対し、最終的な売買契約書に至るまでの提出書類をほぼ完成状態で準備し渡していたと追及。この中で、国に対する学園側の「要望書」も財務局が仕立てて“自分あてに「斟酌(しんしゃく)」を求める”文書を渡したとして、「世間一般ではありえない」と指摘しました。
その上で宮本氏は、2016年3月15日に同学園の籠池泰典理事長(当時)夫妻と財務省の田村嘉啓・国有財産審理室長が行った面談の記録の音源データをもとに、首相夫妻の道義的責任をただしました。
籠池氏が国有地の埋設ゴミの「埋め戻し」に不満を示し、田村室長に対して「あの方(安倍首相)が愚弄(ぐろう)されている」などと述べ、暗に政治的圧力をかけようとしたのは明らかだと強調。さらに面談の4カ月前の15年11月に、首相夫人付政府職員が財務省に籠池氏の要望について問い合わせし、それに回答したのが田村氏だったと指摘。田村氏が籠池氏との面談の冒頭で、売却が原則の国有地の貸し付けを「特例」と述べたことなど、政治的圧力を背景に“特別扱い”が行われたと指摘しました。
安倍晋三首相は「籠池氏がどんなことをやったか私は承知していない」などとまともに答弁しませんでした。
宮本氏は、自身や夫人の関与を否定する首相の説明は「不十分だ」というのが世論調査でも国民多数の声だとして、昭恵氏の証人喚問とともに財務省の田村氏や籠池氏の参考人招致を求めました。
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