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2017年5月6日(土)

北核・ミサイル 「緊張高めてはダメ」

ソウル 大統領選目前 有権者の声

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(写真)4日、ソウル近郊の高陽市で行われた大統領選候補者の街頭演説に集まった人たち(栗原千鶴撮影)

 【ソウル=栗原千鶴】北朝鮮の核・ミサイル実験をめぐりトランプ米大統領が軍事行動も辞さないと発言をするなど、朝鮮半島に世界の視線が集まっています。韓国では、9日に大統領選挙が実施されます。争点の一つである安保問題をどのように考えているのか、ソウル市内にある期日前投票所で5日、有権者に話を聞きました。

 「武力は絶対にいけない。戦争は悲惨だ」。こう力説するのはパク・ヒョンピルさん(67)です。朝鮮戦争の悲惨さを聞いて育ちました。「いま韓国は緊張状態の真ん中にいる。だからこそ新政府は米国や日本と連携をとって、話し合いで解決するために努力しなければならない。戦争は小さな種から勃発する。緊張を高めてはだめだ」と力を込めました。

 「外国人の友達は、戦争を心配して帰国しました。残念です」と話すのはキム・ボムソンさん(25)。「北朝鮮の核実験はいけないこと」と考える一方、世界からの経済制裁によって北朝鮮の国民が貧困や飢えの被害に遭うのではないかと心配しています。「戦争は絶対回避しなくてはいけません。そのためには対話が必要です。選挙では南北の緊張緩和ができる人を選んだ」と語りました。

 シン・ミギョンさん(28)は「だれも戦争をしたいと思っていない」と強調します。「強硬姿勢で関係を悪化させたのは9年間続いた保守政権だった」と語り、「金大中(キムデジュン)大統領など民主的な政権下では、南北関係が安定していた。北朝鮮の核実験は力では解決しない。韓国政府には話し合う気持ちを相手に示して、平和を守ってほしい」。

 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)労働党委員長について、「話し合いは可能な相手だ」と語るのはソル・ジファンさん(34)です。ソルさんは、北朝鮮の大規模な軍の移動やミサイルの配置など本格的な兆候がないことをあげ、「冷静に考えれば、いますぐ戦争にはならない」と語ります。「こういう時期にこそ対話が必要だ」と話しました。


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