2017年5月2日(火)

「米艦防護」―戦争法発動に強く抗議

対話と交渉による解決に力つくせ　志位委員長が批判

　日本共産党の志位和夫委員長は１日、日本政府が北朝鮮情勢を悪用し、海上自衛隊のヘリ空母「いずも」に「米艦防護」を命じたことに対し、「安保法制＝戦争法が発動されたことに強く抗議したい。日本政府は、対話と交渉による解決に力をつくすべきだ」と述べて政府を厳しく批判しました。東京・代々木公園でのメーデー終了後、記者団の質問に答えました。

　志位氏は、北朝鮮の核・ミサイル開発は断じて容認できないと繰り返し批判してきた党の立場を表明。同時に、解決の方法は外交的手段しかなく、軍事的選択肢の発動は絶対にやめるべきであり、対話と交渉で解決する道に進むべきだと強調しました。

　その上で志位氏は、日本政府が戦争法に基づく「米艦防護」を海上自衛隊に命じた事態は、二重の問題を引き起こす危険があると指摘しました。

　一つは、軍事対軍事の危険なエスカレーションをさらに加速させることです。

　もう一つは、万が一、トランプ政権が北朝鮮に対する軍事攻撃に踏み切った場合、自衛隊が「米艦防護」のために武器使用を行うことになれば、自衛隊が自動的に参戦することになる危険です。

　志位氏は「この地域に破壊的な影響を及ぼす戦争に日本が参戦する危険がある。このような形での安保法制＝戦争法の発動には絶対に反対だ」と強調しました。