2017年5月1日(月)
軍事研究に反対、共謀罪危険
首都圏大学・市民有志が集い
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結成から1年を迎えた「安保法制と憲法を考える首都圏大学・市民有志連絡会」は29日、東京都千代田区の明治大学で「軍事研究に反対し共謀罪の危険性を考える」集いを開き、研究者や市民ら約220人が参加しました。
佐野正博明治大学教授と葛野尋之(ひろゆき)一橋大学教授が講演しました。佐野氏は、防衛省が大学などに研究を委託するために強調する「デュアル・ユース(民生にも軍事にも利用可能な技術)」の問題点を指摘。防衛省は明確な軍事目的を持っているとのべ、敵に優越するため内容を公開しない軍事研究と、国際的な共同によって発展する民生研究は鋭く対立した価値をもっていると強調。大学という一つの組織内で双方同時に行うことは不適切だと語り、「もっと反対の声をあげていこう」と訴えました。
葛野氏は、計画・準備の段階で処罰を前倒しする共謀罪は過度に広範な処罰を許し、捜査機関は人々の日常的な普通の行動を監視していくことになると指摘。捜査対象になる不安から人々の活動や思考は萎縮し、自由な民主的社会の基盤が切り崩されるとのべ、「『共謀罪』法案は危険過ぎる」と警告しました。
安保法制に反対する各大学の有志の会などから、教職員組合と連携した軍学共同反対の取り組みや、学生や市民と共同した活動の報告がありました。