2017年4月30日(日)
北朝鮮問題 安保理が閣僚級会合
米、制裁・外交圧力訴え 中国は対話再開を主張
【ワシントン=池田晋】国連安全保障理事会は28日午前(日本時間同日深夜)、北朝鮮の核兵器開発問題を協議する閣僚級会合を開きました。4月の安保理議長国を務める米国のティラーソン国務長官は、核・ミサイル開発を止めるための過去20年間の外交努力は失敗に終わったとし、「北朝鮮を非核化するための新たな戦略の実行を求める」と述べ、経済制裁と外交圧力の強化を国際社会に呼びかけました。
ティラーソン氏は、「この問題を交渉で解決することを強く望んでいる」と強調。(1)安保理決議を含む既存の措置の完全実施(2)対北外交関係の凍結・制限(3)経済制裁の強化―を呼びかけ、北朝鮮を国際的に包囲、孤立させる必要性を訴えました。
中国の毅王(おうき)外相は「今こそ対話の再開を真剣に考慮すべき時だ」と述べ、米国に対して北朝鮮との対話に乗り出すよう求めました。
これに対してティラーソン氏は「北朝鮮の悪行に対して報酬を与えるつもりはない」と言明。北朝鮮が非核化に向けた措置を取らない限り、対話に応じないとの姿勢を改めて示しました。