2017年4月29日(土)
金田法相の珍論
花見か?犯罪の下見か?
弁当か双眼鏡かで判断
ビールや弁当を持っていれば花見、地図や双眼鏡なら犯罪の下見―。28日の衆院法務委員会の「共謀罪」法案審議で、金田勝年法相がこんな珍論を並べました。
政府が、処罰には「合意」に加え「準備行為」が必要だとする同法案。日本共産党の藤野保史議員が、桜並木を歩くのが花見か犯罪の下見かを例に、ある行為を「準備行為」かどうか判断するには、その目的=内心を調べる必要があり、内心の自由の侵害につながると指摘しました。
金田法相は、目的に加えて「携行品など外形的な事情から、目的が花見か下見か区別しうる」として、携行品の例に、ビールと弁当、地図と双眼鏡を挙げました。
議場から失笑が漏れ、傍聴人は「地図ならスマホ(スマートフォン)に入っているじゃない」とポツリ。
藤野氏も、「双眼鏡を持ってバードウオッチングすることもある。まったく区別にならない」と指摘。苦笑する金田法相を「笑っている場合じゃない」と一喝し、内心を侵すという同法案の違憲性を強調しました。