2017年4月26日(水)
豊洲、地上も地下も危険
参院環境委 市田氏に参考人発言
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参院環境委員会は25日、土壌汚染対策法改定案について参考人質疑を行いました。1級建築士の水谷和子氏は東京の築地市場の豊洲移転問題について触れつつ、土壌汚染の実態を把握する新たな方法を確立する必要性を訴えました。
日本共産党の市田忠義議員は、豊洲市場用地の地下水から基準の100倍のベンゼンが検出されたことを指摘。「有害物質が土壌中に存在し、揮散している状態では、地下と地上を分けて『地上は安全』とはならないのではないか」とただしました。
水谷氏は「地下空間は常に危険な状態。それ(汚染ガス)がいろいろな機会を通じて(地上階に)上がってくる可能性がある」と指摘。揮発性の汚染物質の長期暴露による健康被害への懸念も示しました。
また、市田氏がシートや膜を使った汚染対策について質問すると、水谷氏は巨大地震による液状化の危険をあげ、「(汚染地下水の上昇を)膜やシートでとても防げるものではない」と強調。耐震性も弱く、震災時の食糧供給基地としての機能もはたせないとの懸念を示しました。