2017年4月18日(火)
米軍事対応に懸念 欧州でも
北朝鮮問題 唯一の解決策は対話
【パリ=島崎桂】トランプ米政権が北朝鮮に対する軍事的対応を強化していることを受け、欧州でも核戦争や武力衝突への懸念が高まっています。
英核軍縮運動(CND)のケイト・ハドソン事務局長は16日の声明で、北朝鮮をめぐるトランプ氏の言動に触れ、「核発射ボタンを手元に置く人物によるこうした発言に不安を覚えない人はいない」と指摘。シリアやアフガニスタンでも軍事的対応を強めるトランプ氏は「最悪の事態を防ぐため適切に発展してきた外交努力を理解していない」と非難しました。
「核戦争を止めるため、私たちも自らの役割を果たす必要がある」として、市民社会に平和実現への取り組みを強めるよう求めました。
北朝鮮問題に詳しいフランスの歴史学者ジュリエット・モリヨ氏は15日、仏ラジオ「フランス・アンフォ」で、トランプ氏の北朝鮮政策について論評しました。
オバマ前政権の「戦略的忍耐」を見直していると指摘した上で、「矛盾した言い方かもしれないが、現在の米・北朝鮮両首脳のうち、より不合理なのはトランプ氏だ」と指摘。「北朝鮮への攻撃は(朝鮮)半島を危機に陥れる」「唯一の解決策は対話であり、最近の急激な情勢の変化こそ真の脅威だ」と語りました。