2017年4月14日(金)
危険な航海強制する
山添氏 戦争法と一体化指摘
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日本共産党の山添拓議員は11日、参院国土交通委員会での海上運送法改定案の質疑で、国が強制的に海外での邦人輸送などの役務に就かせる「航海命令」が、日本船籍化した外国船にも有事の際などに幅広く発令される可能性を明らかにしました。
同改定案は、日本船主の海外子会社保有船を「準日本船舶」として日本船籍化するもの。「航海命令」は条文上、公共の安全の維持のために必要なものとされ、政府も有事の場合は発令されないと答弁してきました。
山添氏は、安保法制=戦争法施行により自衛隊が海外に出動し、後方支援や武器使用をする場面が大幅に拡大したと指摘。「存立危機事態」など個々の事態で、自衛隊員や武器弾薬の輸送のために「航海命令」が出される可能性をただしました。
石井啓一国土交通相は、「一概にお答えすることは困難だ」と答弁。命令を拡大解釈して発令する可能性を否定しませんでした。
山添氏は「有事でなくても自衛隊と一体化して、極めて危険な海域での航海を命じる場合がある」と指摘。戦争法の施行で世界中の戦争に日本が切れ目なく参加できるもとで、「危険な航海を命令で強制することはあってはならない」と訴えました。