2017年4月13日(木)
規制緩和 合理性なし
化審法改定案 法の目的果たせない
岩渕議員
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日本共産党の岩渕友議員は11日の参院経済産業委員会で、新規化学物質の事前審査制度の規制を緩和する化学物質審査規制法改定案では、環境汚染や健康被害の未然防止という同法の目的を果たせないとして、反対しました。
同改定案は、毒性を含む可能性のある新規化学物質の製造・輸入の際の事前審査の基準を「総量規制」から、「環境排出量規制」に変えるもの。岩渕氏は、同改定案によって、審査を免除される新規化学物質の総量が増え続けると指摘。廃棄物段階まで含めた化学物質の環境排出量、複数の種類の化学物質の「複合影響」についてただしました。
環境省の梅田珠実環境保健部長は、「化学物質の複合影響で、廃棄段階まで含めた排出量については、まだ評価方法が確立しておらず、明確な知見はない」と答弁しました。
岩渕氏は、「改定案はとても科学的合理性があるとは言えない」と述べ、規制緩和が産業界や経団連からの要望が、そのまま盛り込まれたと指摘。「一度環境が汚染されれば、人にも自然にも取り返しがつかない被害を出す」と訴え、同改定案を批判しました。