2017年4月13日(木)
大学自治侵すと批判
文科省天下り 根本的禁止へ制度化必要
吉良議員
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日本共産党の吉良よし子議員は11日の参院文教科学委員会で、文部科学省の組織的天下りを追及しました。
吉良氏は、発端となった吉田大輔・元同省高等教育局長が「スーパーグローバル大学」の創設にかかわり、天下り先の早稲田大がそのトップ型に指定されていたとして「天下りは政府の『大学改革』を推進させるためではないか」と指摘。新潟科学技術学園では、天下り職員が「大学ガバナンス改革」に沿って学長選考での教職員の信任投票を廃止したとして、天下りが「大学の人事に介入し、自治を侵した」と批判しました。
松野博一文科相は、指摘された事例に触れずに「再就職の有無が予算額や設置認可に影響を与えるものではない」と強弁しました。
吉良氏は、依頼していないのに天下り職員が理事になった新潟大の例も示し「押し付け的な天下りをなくすべきだ」と強調。同大職員組合による天下り経過の公表などの再発防止策を紹介し、「大学の自治を守る制度的保証が必要だ。教育予算の増額と、天下りの根本的禁止を」と主張しました。松野文科相は「疑念を抱かれないよう透明性を確立させたい」と答えました。