2017年4月8日(土)
森友問題 値引きの根拠なし
参院委で山添氏 国側を追及
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日本共産党の山添拓議員は参院国交委員会で6日、森友学園への国有地売却をめぐる問題で、売却費から8・2億円もの値引きをした根拠は何もないと批判しました。
国交省の佐藤善信航空局長はこれまで、工事業者から状況を聞き取り、写真でゴミが出た深さ3・8メートルを確認したと説明してきました。しかし、同日の質疑では、業者が行った試掘8カ所のうち、見積もり対象とした5カ所のなかで、3・8メートルは1カ所だけで、それ以外は「深いところで2・7メートル、浅いところで1・2メートル」でしか廃材が確認されていないと答弁しました。山添氏が委員会への写真の提出を求めましたが、「当該事業者の了承が必要」などと応じませんでした。
山添氏は、2010年の航空局の試掘、レーダー調査による地下調査ではゴミがなくなる深度を「概(おおむ)ね3メートル」とした報告を示し、学園側が行ったボーリング調査でも概ね3メートルより深いところでゴミは発見されていないと強調。「客観的な証拠はいずれも3メートルまでしかゴミがないことを示しているのに、値引きにつながる3・8メートルやくい打ち箇所の9・9メートルの数字は聞き取りだけで客観的な証拠は一つもない」と批判しました。
また、財務省が賃貸契約時に出た新たなゴミに対し「損害賠償が請求される恐れがあった」などと値引きの理由を述べているのに対し、山添氏は貸し付け契約で支払いを約束したのは3メートルまでの部分だと指摘。それ以外に新たにゴミの撤去費用がかかったとしても、森友側は費用の請求はできないと述べました。