2017年4月7日(金)
4K8K実用放送は拙速
電波法改正で田村議員ただす
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電波法改正をめぐる衆院総務委員会の質疑で、日本共産党の田村貴昭議員は6日、4K8Kの実用衛星放送を2018年12月に開始するとの計画は、具体的な制度設計もないままで、拙速ではないかとただしました。
4K・8K放送は現在のハイビジョンテレビに対してそれぞれ4倍・16倍の解像度を持つもの。総務省は20年の東京五輪までに50%の世帯に普及させるとしていますが、使用できる周波数枠に余裕がないために、NHK8K放送などは現在とは逆回転の電波(左旋円偏波)で放送するというものです。
田村氏の「旧式の設備では電波が漏えいする」との追及に、総務省の南俊行情報流通行政局長は、「左旋円偏波は、すでに運営されている『Wi―Fi』などの無線局に混信を与える。集合住宅でアンテナを取り換えた場合、近接する複数の部屋に予期しない影響が及ぶ可能性もある」と認め、受信環境整備を支援する予算額については現段階では不明だと答えました。
田村氏は「やはり大変なことだ。どの程度の電波障害があるのかも、対策は打ち出したが予算規模もわからない中で来年には実用放送を始めるという。順序が逆だ」と主張。高市早苗総務相は「今後、視聴希望の方にアンテナ購入の際に、適切な物を使っていただくよう周知広報が大事だと考えている」と述べました。
田村氏は「トラブルが起きてからでは遅い」として、国民合意を得てすすめていくことを求めました。