2017年4月4日(火)
「豊洲が安全はおかしい」
都専門家会議に公開質問
すすめる会 地下水調査継続を要求
豊洲新市場予定地(東京都江東区)の土壌汚染問題で、豊洲市場移転中止署名をすすめる会は3日、都の専門家会議(平田健正座長)に対し、土壌汚染対策に関する公開質問状を提出しました。20日までの回答を要求しています。
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質問状は、9回目の地下水モニタリングで環境基準の79倍のベンゼンなど有害物質が検出されたことで土壌に汚染が残っていることは明らかだと指摘。(1)地下水モニタリングを今後数年は継続実施する(2)地下水モニタリングで基準を超えた地点を中心にボーリング調査を実施する―ことが必要だとし、見解をただしています。
また、▽専門家会議が東京ガス豊洲工場操業由来の土壌汚染はすべて除去した、残された汚染は自然由来だという科学的根拠を明らかにすること▽水位低下が不十分な地下水管理システムの検証―を求めています。
このほか、▽平田座長が「地上は安全」と言える理由▽液状化対策の検証▽「無害化された安全な状態」にするという同会議の任務は果たされておらず、安全宣言はすべきでないこと―などについて見解を求めています。
記者会見では3人の会呼びかけ人が発言。東京中央市場労組の中澤誠委員長は「調査するたびに汚染が増えている。安全と言うのはおかしい」、纐纈(こうけつ)美千世さん(日本消費者連盟事務局長)は「汚染された土地に生鮮食品を扱う市場を持っていくことは考えられない」と話しました。本間慎・元フェリス女学院大学学長(環境土壌学)は「液状化しやすい豊洲予定地に直下型地震がきたら、建物下に盛り土がないので有害物質が噴き出す可能性が高い」と指摘しました。
会見には、東京地評の森田稔議長が同席しました。