2017年4月1日(土)
「談合の温床」 「1者入札」都が中止へ
制度改革方針を決定
共産党都議団の提案実る
東京都の都政改革本部は31日の第7回会合で、1者入札の中止など入札契約制度改革の実施方針を決定しました。談合の温床となっている1者入札の是正を求める日本共産党都議団の提案が実現します。
小池百合子都知事は会合で「1者入札(の中止)などは議会から提案があったことも拝読している。オリンピック(会場)、豊洲(新市場、江東区)など建設費の高価格体質があると言わざるを得ない。説明がつく、納得するものを確保してほしい」と述べました。
都政改革本部は昨年12月22日、「1者入札には競争性が認められない」として見直す方針を示していました。
実施方針では、財務局発注の案件について、入札参加者が1者のみとなった場合、入札を中止します。
このほか、共産党都議団が談合につながるとして見直しを求めていたJV(共同企業体)の結成義務について、廃止などを盛り込み、6月から1年間、財務局契約案件について試行(各局案件は10月)し、検証します。
2017年度中の検討、実施事項として、公共調達手続きや入札結果の事前・事後検証の強化、情報公開の充実などを掲げています。
共産党都議団は昨年9月12日、「豊洲新市場整備をめぐる重大な問題点と徹底検証のための提言」で、豊洲新市場の主要3施設工事で1者のみの入札参加、平均99・9%の高落札率で発注された談合疑惑を指摘。建設費高騰の検証を求めました。
かち佳代子都議は10月5日の本会議一般質問でこの問題を取り上げ、徹底調査を要求。和泉なおみ都議は11月14日の決算特別委員会で、15年度の契約金額50億円以上の工事12件のうち6件は1者入札で、落札率は全て99%を超えたと指摘。1者入札の検証と見直しを求めていました。