2017年4月1日(土)
長崎県の「会議」参加学生 志位さんに“取材”
条約と運動の力で 核兵器廃絶へ
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【ニューヨーク=遠藤誠二】「核兵器禁止条約の国連会議」に出席している日本共産党の志位和夫委員長は30日、同会議に参加している長崎県の大学生「ナガサキ・ユース代表団」のメンバー5人と国連内で懇談し、同代表団からの“取材”を受けました。
学生たちはまず、「志位さんが『国連会議』で発言してくれてうれしかった」と伝え「この会議に参加した理由を聞かせてほしい」と質問しました。
志位氏は、「核兵器をめぐるこれまでの国際会議は、部分的な条約を積み重ねて核軍縮を進めようというもので、なかには有効な条約もありますが、それでは核兵器廃絶は実現できないとみんな分かるようになったのです」と説明。「そこで核兵器をなくすことを正面に据えた条約の交渉をやろうということでこの会議が始まったわけです。歴史的で画期的な会議だと考えて参加しました。みんなもこの場所にいることは一生の宝になりますよ」と答えました。
「条約が実現すると核保有国へのプレッシャーになるのでしょうか?」との質問に志位氏は「なります」と断言。「核兵器が初めて違法化されます。法的拘束はなくても、核保有国は政治的、道義的な拘束を受けて、悪の烙印(らくいん)が押されることになります。核兵器禁止条約と世界の草の根の運動の力を合わせる、特に核兵器に依存している国で政治を変える、これらの努力を行うことで、核兵器全面廃絶に進むことができるという展望を持っています」と条約が持つ力について説明しました。
「各国が積極的に発言しているのがとても印象的です。ですが日本政府が反対し、その後参加しないと表明したことは残念でした」「今の日本政府は、過去から何も学んでいないと思う。戦後70周年の時だけ『核兵器をなくさなければいけない』というなど、都合のいい時だけ広島と長崎の名を出します」―学生たちは、国連会議に対する日本政府の態度を痛烈に批判しました。
志位氏は「やはり、政治を変えなければいけませんね」と語り、自民党・安倍政権を倒し、新しい政治をつくるために、野党共闘を進めていることを紹介。その上で、「核兵器禁止条約についても野党共闘の共通課題にすることを提案しようと考えています」と述べると、「ぜひそうしてください」との返事が返ってきました。