2017年3月30日(木)
「共謀罪」 政府の説明破たん
穀田国対委員長 法案の撤回要求
日本共産党の穀田恵二国対委員長は29日の記者会見で、「共謀罪」法案の撤回をあらためて求めると表明しました。
同日の自民、公明両党の幹事長・国対委員長会談で自民党が4月6日の審議入りを求めたことについて問われ、穀田氏は二つの問題を指摘しました。
第1に「法案提出前から、主要な論点で安倍政権の説明がすでに破たんしている。ここをしっかり突いていきたい」と強調。この間の議論を通じて、東京五輪・パラリンピック開催のために「テロ対策」として必要だという口実や適用要件の「限定」、一般市民は「対象外」という政府の説明は、法案の目的に「テロ対策」もないことや対象の厳格な定義もないなど、成り立たなくなっていると指摘。「この法律が必要だという主要点が崩れているのが最大の特徴だ。憲法に真っ向から反する共謀罪の本質は変わらない。国民的運動を起こしてたたかっていきたい」と述べました。
第2に、共謀罪法案をどの委員会に付託するにしても、法相だけでなく、「条約に絡む問題であり、関係大臣である外務大臣の出席は必須だ」と指摘。安倍政権が共謀罪創設の最大の口実とする国際組織犯罪防止条約の起草過程で、日本政府が「テロは本条約の対象とすべきでない」と主張していたことなどを挙げ、「一連の国際条約の交渉過程における日本政府の対応についても明らかにするべきだ」と述べました。
穀田氏は、公明党の山口那津男代表も共謀罪法案よりも先に国会提出された民法や刑法の改定案の審議を優先すべきとの考えを示していることについて「筋が通っている。当然だ」と語りました。