2017年3月29日(水)
日本IBM 控訴断念
ロックアウト解雇 無効判決が確定
日本IBMによる労働者に解雇を通告して会社から閉め出す「ロックアウト解雇」事件で、東京地裁が8日に出した解雇無効判決に対して、会社が控訴せずに判決確定となったことが、28日までに分かりました。JMITU(日本金属製造情報通信労働組合)日本IBM支部は、「会社はただちに原告組合員を職場に戻すべきです」と表明しています。
同裁判は、第5次訴訟まで11人が原告となっており、今回の判決は第4次原告1人に対するもの。第1、2次原告5人は東京地裁で解雇無効判決が出され、控訴された東京高裁で和解協議しています。第3次原告4人は、今月予定されていた東京地裁判決を延期して和解協議中。第5次原告1人は審理中です。
日本IBMのロックアウト解雇は、労働者の個人業績が相対評価で低いことを解雇理由としていますが、JMITUは、人員削減の目的を隠し、リストラに反対する組合を狙い撃ちした不当解雇だと批判していました。
会社は解雇通告と同時に、労働者が自主退職して訴訟を断念するなら退職金を上積みすると提案しましたが、原告たちは金銭解決を拒否して職場復帰を目指して裁判をたたかっていました。