2017年3月29日(水)
介護保険改悪 審議入り
堀内議員“高齢者の尊厳奪う”
衆院本会議
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介護保険利用料の一部3割負担引き上げなどを盛り込んだ政府提出の介護保険法等改悪案が28日、衆院本会議で審議入りし、日本共産党の堀内照文議員が質問に立ちました。
同改定案では、2014年の利用者負担増の検証もしないまま、3割への引き上げを盛り込みました。自立支援や重度化防止を市町村に競わせ、目標達成状況を評価して交付金を支給するとしています。また、公的な社会保障制度をいっそう「自助・互助」へ置き換える「我が事・丸ごと」地域共生社会を進めるとし、障害福祉の事業所が介護サービスも担えるよう基準緩和します。
堀内氏は、「介護離職」が毎年10万人規模で推移し、介護殺人・介護心中もあとを絶たず「献身的に介護し続けた末、経済的に追い詰められ、家族介護が限界となり、悲劇が生み出され続けている」と指摘しました。
一方で、安倍晋三首相が「高齢者が自分でできるようになることを助ける『自立支援』に軸足を置く」と表明していることに触れ、「自立とは、障害があっても病気になっても、公的制度・社会支援を利用し、尊厳をもって生きることだ」と強調。「介護保険からの『卒業』を目標に、交付金によって介護制度軽減を競わせればサービス利用の阻害につながりかねない」とただしました。
安倍首相は「自己負担増による状態悪化やサービス利用の減少は確認されていない」などと、実態を直視しない答弁に終始しました。