2017年3月29日(水)
「森友」疑惑 籠池氏の要望に「満額回答」
大門議員 夫人付への手紙 独自入手
参院決算委
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学校法人「森友学園」の籠池泰典氏が、安倍晋三首相夫人の昭恵氏に大阪府豊中市内の国有地にかかわる要望を伝えていた2015年10月26日、「内閣総理大臣夫人付」政府職員の谷査恵子氏あてに送った手紙の全容が明らかになりました。日本共産党の大門実紀史議員が28日の参院決算委員会で明らかにしました。
手紙は、大門氏が独自に入手し、籠池氏の弁護士を通じて、籠池氏本人が書いたものだと確認したもの。
この手紙を受けて昭恵夫人側は同11月17日、谷氏の名前でファクスを返信。要望事項について「財務省国有財産審理室長の田村嘉啓氏に問い合わせ」たとしたうえ、「現状ではご希望に沿うことはできない」「昭恵夫人にもすでにご報告」したとしていることが、籠池氏の証人喚問で判明しています。
このファクスについての認識をただした大門氏に、安倍首相は「『ゼロ回答』であり、なんら影響はなかった」と答えました。
大門氏は「ファクスだけなら『ゼロ回答』のように見える部分もあるが、籠池氏の手紙と突き合わせていくと、要望はその後すべて実現している」と指摘。▽定期借地期間を50年に延長したうえ「早い時期に買い取る」↓16年6月の売買契約で実現▽土地の賃料を半額に↓支払額を月額に直せば要望通り▽森友側が立て替えていた工事費用の支払い↓16年4月6日に執行―となっており、「『ゼロ回答』どころか『満額回答』」だとのべました。
疑惑解明のために、野党が求めてきた昭恵氏らの証人喚問を決算委員会で実現すべきだと要求。岡田広委員長は「理事会で協議する」と答えました。
大門氏は、安倍首相が国会で「妻から森友学園の教育の熱意は素晴らしいという話を聞いている」とのべたことをあげ、「首相の考え方に沿う学校だったのだろう。皇国史観にもとづく教育をする小学校をつくろうという大きな力が働いたように思える。真相解明に全力を尽くす」とのべました。
大門議員が示した籠池氏の手紙(抜粋)
内閣総理大臣夫人付
谷査恵子様
小学校敷地の件について
小学校用地として豊中市野田1501の国有地を買売予約附定期借地として契約。(国土交通省航空局の土地)
交渉先は近畿財務局
…(略)…
学校が事業用地で定借10年は短かすぎ(10年以内に買い取りし、それができなければ建物を取りこわして原状に復する)。10年で買い取るつもりではあるが、事業環境が変わったりするのでやはり50年定借として早い時期に買い取るという形に契約変更したいのです。
…(略)…
安倍総理が掲げている政策を促進する為に
※国有財産(土地)の賃借料を50%に引き下げて
運用の活性化を図るということです。
※学校の用地が半値で借りられたらありがたいことです。
A´の関係してですが、平成27年2月契約事前の段階で、財務と航空の調整の中で、学園側が工事費を立て替え払いして平成27年度予算で返金する約束でしたが、平成27年度予算化されていないことが9月末発覚し、平成28年度当初に返金されるという考えられないことも生じています。11月中に土壌工事が終わりますのに、4ヶ月間のギャップはどう考えているのか航空局の人間の感覚が変です。4ヶ月間の利息は?ふりまわされています。
新聞記事と当方の契約書を同封いたしますのでよろしくお願いします。
籠池拝 印
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