2017年3月28日(火)
志位委員長 核兵器禁止条約実現、市民の力で
米フレンズ奉仕委員会 ガーソン氏と懇談
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【ニューヨーク=遠藤誠二】訪米中の日本共産党の志位和夫委員長は25日、アメリカ・フレンズ奉仕委員会のジョゼフ・ガーソン氏とニューヨーク市内で懇談し、27日から始まる「核兵器禁止条約国連会議」の展望や、トランプ政権発足後の米国の状況、今後の見通しなどについて話し合いました。
今回の「国連会議」について志位氏は、核兵器禁止条約が実現したら核兵器を「違法化」することができる画期的なもので「NPT(核不拡散条約)の経験を経た、歴史的な発展段階にあると思います」と強調。「核兵器禁止条約と世界の反核平和運動の二つの力をあわせれば全面核廃絶の展望が開けてきます」と指摘しました。
ガーソン氏は、「世界で市民運動を起こすのが必要ということは全く同じ意見です」とのべ、6月の国連会議第2会期では、国連本部前などで数十万規模の人々が集まり禁止条約の実現を訴える予定ですと話しました。
ガーソン氏は、グローバリゼーションやオートメーション化などを理由に製造業で失業が深刻化し、過去の地位を失ったと感じる多くの白人労働者の有権者が支持にまわったことなどが理由でトランプ大統領が誕生したと説明。政権発足後は、移民取り締まり強化や入国禁止令発令など、有色人種をはじめ米国民にとって危険な状態になっていると指摘し、「トランプ政権、議会で多数派をしめる共和党が米国を構造的に悪く変える可能性がある」と懸念を表明しました。
一方で、全米400以上の、移民を保護する「聖域都市」とよばれる自治体で、移民問題のみならず警察の暴力阻止や入国禁止令反対、医療保険制度改革を守る運動など、さまざまな課題で運動が起こっている市民側の動きも紹介しました。
志位氏は、昨年の大統領選挙・民主党予備選でのサンダース候補(上院議員)の健闘は、「大きな希望があると思います」と強調し、「アメリカにおける民主的な変革が進むのなら、世界にはかりしれない影響を与えます」と語りました。