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2017年3月27日(月)

NHK日曜討論 小池書記局長の発言

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 日本共産党の小池晃書記局長は26日のNHK日曜討論で、森友学園問題や「共謀罪」法案、自衛隊の日報隠ぺい問題、来年度予算案について、各党幹部と議論しました。


「森友学園」問題

真相究明のため首相夫人喚問を

 国有地の払い下げをめぐる、学校法人「森友学園」の籠池泰典氏の証人喚問(23日)で、首相夫人付の政府職員が、籠池氏の連絡を受けて財務省に問い合わせ、結果を籠池氏にファクスで報告していたことが明らかになりました。

 これについて小池氏は、「首相夫人が関与した可能性が出てきた」と指摘。安倍首相は、自身や妻が関与していれば総理も議員も辞めると明言していると事態の重大性を訴え、真相究明のため、首相の妻の昭恵氏の証人喚問が必要だと述べました。

 自民党の下村博文幹事長代行は、ファクスは夫人付職員の判断で出したものであり「夫人が指示し、関与したのではない」と話し、「報告の中身はゼロ回答だ」と主張しました。

 小池氏は、「ゼロ回答ではない。(ファクスの)回答の中に、来年度予算を付けると書いてある。しかも、その半年後に、国有地の格安払い下げが決まった。ゼロ回答どころか満額回答になった」と反論しました。

 下村氏は、公明党の斉藤鉄夫幹事長代行と口をそろえて「政治家の介入はない」「会計検査院が調査する」と述べ、国会での徹底解明を求める世論に背を向けました。

 これに対しては野党各党が「会計検査院に任せるなんて国政の放棄だ」(社民党・福島瑞穂副党首)などといっせいに批判。司会の島田敏男解説委員も「国会で調査権を発揮してほしい」と釘を刺しました。

 小池氏は、「首相夫人付の職員から問い合わせがいけば、財務省は、首相夫人やその後ろにいる首相の意向だと受け止める。それがきっかけで8億円値引きに進んで、(籠池氏は)『神風が吹いた』と言っている。このことを認めるべきだ」と主張しました。

「共謀罪」法案

暗黒社会つくる違憲立法撤回を

 21日に国会に提出された「共謀罪」法案をめぐっても、議論は白熱しました。小池氏は、「共謀罪は、実際の犯罪行為がなくても、計画、合意で処罰できる。刑法の原則に反し、思想・良心の自由を脅かす違憲立法だ」として、国会提出した安倍政権を批判しました。

 自民・下村氏は、東京五輪・パラリンピックに向け、国際組織犯罪防止条約を批准してテロに備えるために必要だと主張。処罰の対象を「組織的犯罪集団」に限り、合意に加え「準備行為」がないと処罰できないため「一般人は対象にならない」として「今までの共謀罪とは全く違う」と、政府説明を繰り返しました。

 小池氏は、2000年に同条約起草委員会で、日本政府が、テロを「この条約の対象とすべきでない」と主張していたと指摘。「テロ対策の条約」だとする政府の説明は「事実でない」と批判しました。

 「一般人は対象にならない」との下村氏の発言については、「宗教団体やNPO法人、サークル、同窓会、草野球チームも性質が一変すれば対象になるという答弁がある」と強調。「普段から監視しないと『一変』するかどうか分からない。一般の人々が日常的に盗聴や監視の対象になり、物言えぬ暗黒社会になる。法案は撤回すべきだ」と主張しました。

南スーダン「日報」

文書問題を含め全体の総括こそ

 南スーダンPKO(国連平和維持活動)に派兵された陸上自衛隊の「日報」をめぐる問題については、小池氏が「組織ぐるみの情報隠ぺいだ」と批判しました。

 小池氏は、情報公開請求に対し「破棄・不開示」とされた日報が、実際には陸自内で保管されており、不開示決定とつじつまを合わせるためにデータ消去が指示されたという、一連の流れを整理。「こういうことが実力組織である自衛隊で行われたことが深刻だ。政府にとって、出たら都合の悪い『戦闘』の言葉をひた隠しにする。安保法制(戦争法)による派兵のために、南スーダンで戦闘が起きていたことを隠ぺいしたのであれば大問題だ」と述べました。

 小池氏は、稲田朋美防衛相が指示した特別防衛監察について、必要性を主張するとともに「政府はこれを隠れみのに、いま国会で答弁しない」と批判。「特別防衛監察の過去の実績をみると、最長で1年2カ月、最短でも4カ月かかっている。(監察経過を)随時発表するべきだ」と述べました。

 さらに小池氏は、南スーダン情勢の危険性を認めない安倍政権に対し「事実上の内戦状態になっていることを認めずに撤収すれば、同じ過ちを繰り返すことになる。文書の問題も含め、南スーダン派兵全体を真剣に総括しなければならない」と主張しました。

来年度予算案

くらし削り軍拡 大問題追及する

 2017年度予算案について小池氏は「医療・介護をはじめ、社会保障で1400億円の『自然増』を削減する。農林水産、文教、中小企業の予算も軒並み減額する一方で、軍事費は5年連続で5・1兆円を超えている。この大問題を最後まで徹底的に追及していく」と表明しました。


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