2017年3月27日(月)
核兵器禁止条約は、核保有国に廃絶迫る力に
志位委員長がコスタリカ、ベネズエラ大使と会談
【ニューヨーク=遠藤誠二】「核兵器禁止条約の国連会議」出席のため訪米している日本共産党の志位和夫委員長は24日、同会議議長国コスタリカのフアン・カルロス・メンドーサ・ガルシア国連大使、非同盟運動(NAM)議長国ベネズエラのラファエル・ラミレス国連大使とそれぞれ会談し、国連に同日提起した「要請文」を持って、「国連会議」の成功にむけた意見交換を行いました。
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コスタリカのメンドーサ大使との会談で志位氏は、「マレーシアとともに核兵器禁止条約の交渉開始をよびかける国連総会決議案を毎年提起し、今回、会議議長国になるなど、コスタリカが核兵器廃絶にむけて重要な役割を果たしていることに敬意を表します」と述べました。
その上で、「核兵器禁止条約の交渉で核保有国の参加を追求することはもとより大切ですが、仮に最初はこれらの国が参加しなくても、多数の国の賛成で核兵器禁止条約が実現すれば、核兵器が『違法化』され、核保有国は政治的にも道義的にも拘束を受けることになります」と指摘しました。
メンドーサ大使は、「目標達成のための必要な戦術、戦略を取るという、そうした意見は共有できるものです。核兵器禁止条約を締結することは、核保有国に対して、大きな手段を持つことになります。それによって国際社会は、核保有国に対して、政治的・道義的、かつ法的基盤をもって、核兵器廃絶にいたる交渉に参加することを要求できることになります」と述べました。
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ベネズエラのラミレス大使との会談で志位氏は、核兵器禁止条約をめざす国際的潮流を形成している非同盟運動の議長国として、会議成功に向け「協力を願っています」と要請しました。
これに対してラミレス大使は、「ベネズエラは今回の会議に強くかかわっていきます。核保有国に義務を課すような結論に持っていくことが大事で、その立場で取り組みます。早期の条約実現のため努力を払います」と応じました。
志位氏は、「核兵器禁止条約の力と、世界の反核平和の運動の力、とりわけ核保有国とその『核の傘』の下にある国ぐにでの政治変革の取り組みが合わさって、核兵器全面廃絶への道を開くことになると考えます」と述べ、日本ではヒバクシャ国際署名が進んでいることを紹介。ラミレス大使は、「ベネズエラは(そのような運動に)参加することにオープンです」と応えました。