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2017年3月24日(金)

森友疑惑 首相夫人側、財務省に照会

籠池氏、国有地払い下げで証言 衆参証人喚問

複数の政治家関与も

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 国有地の格安払い下げが問題になっている学校法人「森友学園」の籠池泰典理事長の証人喚問が23日、衆参両院の予算委員会で行われました。籠池氏は、小学校の認可申請から国有地取得をめぐる過程で「政治的な関与があったのではないか」と証言。安倍晋三首相夫人の昭恵氏をはじめ、複数の政治家の関与を具体的に明らかにしました。


写真

(写真)証言をする籠池泰典証人=23日、参院予算委員会

 国有地取引をめぐって、籠池氏は「私たちの教育理念に賛同している昭恵夫人に助けをいただこうと考えた」と述べ、昭恵氏の関与を証言。森友学園は2015年5月、国と10年間の定期借地契約を結び、国有地を借り受けていましたが、15年10月に「もっと長い期間へ変更できないかと思い、昭恵夫人の携帯に電話をした」(籠池氏)と述べました。

 これに対し、内閣総理大臣夫人付の政府職員・谷査恵子氏から、15年11月17日に「財務省本省に問い合わせ、国有財産審理室長から回答を得ました」「大変恐縮ながら、現状ではご希望に沿うことはできない」「本件は昭恵夫人にもすでに報告させていただいております」と書かれたファクスが届けられたことが明らかになり、昭恵氏側が森友学園の「代理人」のように動いた疑いが強まりました。

 日本共産党の小池晃書記局長は参院予算委員会で、財務省近畿財務局、国土交通省大阪航空局、大阪府との面談で、設立予定の小学校の名誉校長に昭恵氏が就任していることを伝えたのかと質問。籠池氏は「もちろん伝えている」と証言し、16年3月に小学校建設予定地から埋設ゴミが発見されて以降、「財務省が前向きに動いていると感じた」と述べました。

自・維の国会議員

 また、籠池氏は、16年6月に埋設ゴミの撤去費用として約8億円が差し引かれたことについて、「想定外の大幅な値下げに、その当時はちょっとびっくりした」と陳述。小学校の認可、国有地取得をめぐって籠池氏が声をかけた政治家の名前を小池氏がただすと、籠池氏は日本維新の会の東徹参院議員、自民党の柳本卓治参院議員、北川イッセイ前参院議員の名前を挙げました。

 日本共産党の宮本岳志議員は衆院予算委員会で、名前が挙がった政治家の具体的な関与について質問しました。籠池氏は、柳本氏には近畿財務局に対応を早めてほしいと依頼、北川氏には土壌汚染処理費立て替え金の早期支払いを依頼したことを明らかにしました。

100万円の寄付

 また、籠池氏は、15年9月5日、森友学園が運営する塚本幼稚園に講演に訪れた昭恵氏が園長室で「寄付金として封筒に入った100万円をくださった」と証言。昭恵氏が同行者に席を外すよう指示し、籠池氏と2人きりの状態で、「安倍晋三からです」と100万円を渡されたことを明らかにしました。籠池氏は「これで物事は進んでいくなと思った」と発言。このとき、昭恵氏に講演料として10万円を支払ったことも明らかにしました。

 さらに、籠池氏は、自身の妻と昭恵氏が頻繁に連絡を取っていたとして、国有地払い下げが国会で取り上げられて以降も、「2月中は22回ほど、3月は15、16回」メールのやりとりを続けたことを証言。昭恵氏からは「『私がかかわったということで、裏で何かあるのではと疑われないように』という口止めともとれるメールが届いた」と述べました。


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