2017年3月22日(水)
「共謀罪」法案 市民と野党の共闘で撤回を
小池書記局長が会見
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日本共産党の小池晃書記局長は21日、国会内で記者会見し、安倍政権が同日閣議決定した「共謀罪」法案を撤回させるために、国会内外のたたかいを広げると表明しました。
小池氏は、政府が法案名を「テロ等準備罪」に変えたことに対して「本質はまったく変わらない」と指摘。共謀罪は実際の犯罪行為がなくても「相談」や「計画」をしただけで処罰するものであり、既遂処罰という刑法の大原則を転換するだけでなく、「思想及び良心の自由を保障した憲法19条に背く違憲立法だ」と批判しました。
政府が「テロ対策」を口実にしながら、今回の法案第1条の「目的」に「テロ」の文言がないと指摘。日本はすでにテロ防止の13本の国際条約に基づき国内法を整備しているとして、「『テロ対策』は国民をだます口実にすぎなかった」と語りました。
小池氏は、適用対象もまったく限定されていないと述べ、処罰対象となる「準備行為」は法文上、拡大解釈が可能だと指摘。さらに、一般の団体などが「組織的犯罪集団」であるかを判断するのは捜査機関であり、「共謀しているかどうかをつかむためには、多数の一般人を盗聴や監視の対象にすることになる。広い国民の思想・信条を侵すものだ」と告発しました。
小池氏は、「違憲立法の共謀罪創設に反対するたたかいは日に日に広がっている」と強調。「この間の国会論戦や市民のたたかいの広がりを通じて、世論も変わりつつある」と語り、共謀罪の中身が明らかになるにつれて世論調査でも反対の声が多数になりつつあると述べました。
その上で小池氏は「共謀罪は過去3回廃案となった。その時期に比べても、いまは市民と野党の共闘が大きく発展している。国会内外で共同を広げ、必ず阻止したい」と表明しました。