2017年3月21日(火)
「現場で隠ぺいあった」
塩川氏 原発検査で参考人
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衆院環境委員会は17日、原子炉等規制法改定案について参考人質疑を行いました。改定案は、現在国と電力会社が行っている原発の検査を電力会社まかせにし国が事後評価するものです。
参考人の特定非営利活動法人(NPO)原子力資料情報室の伴英幸共同代表は「事業者が一義的責任を自覚することは必要だが、不正・トラブル隠しを繰り返してきた事業者に検査を任せるのは危険だ。(事業者)性善説では安全を確保できない」と語りました。
元原発メーカー技術者の小倉志郎氏は「電力事業者にとって、安全の最大限の確保と利益の追求は相反するもの」と指摘し、「原発の重要な部分は国が自ら検査をすると法律に明記することが必要」だと主張しました。
日本共産党の塩川鉄也議員は小倉氏に、現場で実際に隠ぺいを体験したことがあるかと質問。小倉氏が「何例かあった」と述べると、委員会室にはどよめきが起きました。
小倉氏は「原発の構造は極めて複雑であり、個々の部分について理解している技術者はいても、1人の人間が全体を把握することは不可能。慎重な判断が必要だ」「国民の求める安全と事業者にとっての安全は違う。政府には、利益優先ではなく、国民に寄った立場をとっていただきたい」と述べました。