2017年3月19日(日)
「石原氏に説明した」
東ガス負担免責 元市場長が証言
都百条委
そね都議が追及
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東京都の豊洲新市場(江東区、東京ガス豊洲工場跡地)をめぐる問題を調査する都議会の調査特別委員会(百条委員会)は18日、元中央卸売市場長4人と、都財産価格審議会の会長と元会長、不動産鑑定士ら8人に対する証人喚問を行いました。都が、新たに土壌汚染が見つかった場合の費用負担をめぐり、異常な譲歩をした上、東京ガス側に重要情報を流していたことが判明しました。
日本共産党の、そねはじめ都議は、予定地の土壌汚染対策費について都の技術会議が2009年に586億円と試算し、そのうち東京ガスには約80億円しか負担を求めなかったことについて、石原氏に説明していたかと尋問。岡田至・元市場長は「(11年に)知事に説明した」と証言しました。
そね氏は「本来、原因者の東京ガスが負担するのが大原則なのに、免責することを石原氏も了解していたことを意味する重大な証言だ」と述べました。
汚染対策費がその後860億円に増大したのに東京ガスの負担が78億円にとどまったことについて、そね氏は「瑕疵(かし)担保責任の放棄だ」と批判しました。
そね氏は、東京ガス側の資料によって、都の財産価格審議会に提出された市場用地の概算評価額が東京ガスグループに流出していた事実を明らかにし、「検討中の金額を事前に売り手に漏らしたことは、地方公務員法違反で、1年以下の懲役か罰金刑に当たる」と批判しました。