2017年3月10日(金)
米軍ヘリ つり荷落とす
沖縄 住民“命にかかわる”反発
米海兵隊ヘリUH1が8日、沖縄県金武町中川区と宜野座村城原区の付近一帯で、つりさげていた複数のタイヤを落下させました。米軍ヘリは、城原区に近いキャンプ・ハンセン内の「ファルコン」と呼ばれる着陸帯で約3カ月ぶりにつりさげ訓練を再開したばかりです。住民らは「命にかかわる」と強く反発しています。
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9日朝から米兵多数が、訓練場フェンスの外の金武町ゴミ処理場や町道1号線沿いで落下させたタイヤの捜索を行いましたが、午後5時現在、タイヤは見つかっていません。
米海兵隊は、本紙の取材に「(城原区に近い)着陸帯『ファルコン』で訓練中につりさげていた複数の車両タイヤが落下した」と回答。「定められた訓練区域の中だ」としています。
“黒い物体が複数落ちた”
城原区の70代男性は8日午後2時40分ごろ、漢那ダム展望台でヘリから黒い物体が落下するのを目撃しました。「ヘリは低空を旋回していたが、くるりと向きを変えた瞬間、黒い物体がロープから離れ、塊が複数にばらけるように落ちていった」と話します。
着陸帯から数百メートルの地点に住む男性(87)も「午後2時半から黒い物体をつりさげたヘリを目撃した。旋回を繰り返すうちに物体がなくなっていた」といいます。「子や孫たちの上に落ちてきたら…」と不安の表情。
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城原区の崎浜秀正区長は「昨年末も訓練場外を、物資をつりさげてヘリが飛んでいる。民家や人の上に落ちたら命にかかわる。区としては再三、ファルコンの撤去を求めている」と語っています。