2017年3月10日(金)
名ばかり奨学金批判
大平議員 教育の無償化求める
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日本共産党の大平喜信議員は9日、衆院本会議で、政府の提案する給付型奨学金法案のさまざまな問題点に触れ、「まさに『給付』とは名ばかりで、何重にも看板に偽りありだ」と批判し、規模も内容も拡充した本物の給付奨学金の創設と教育費の無償化を進めるよう求めました。
大平氏は、同法案の支給対象が住民税非課税世帯のみで、しかも実際の支給規模は2万人で、15万9千人と試算されている非課税世帯の1割程度にすぎないと指摘。自宅から国立大学に通う場合は、授業料免除を受けるため、給付型奨学金は支給されず、学業成績次第で返還まで求めるとしていると批判し、「給付と言うなら、文字通りの渡し切りにするべきだ」と主張しました。
大平氏は、無利子奨学金の減額などを財源に充てることも問題だと指摘。「誰もが希望すれば進学できる環境」のためには、「すべて国民は、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する」と定めた憲法26条を、文字通り実践すべきだと訴え、高すぎる学費の引き下げと、有利子奨学金の無利子化こそ行うべきだと主張しました。
松野博一文科相は、給付型奨学金は、「支給するにふさわしい学生を対象とする」などと述べ、消極的姿勢に終始しました。