2017年3月10日(金)
見積もり急ぐ根拠なし
山添氏 「森友」問題で追及
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日本共産党の山添拓議員は参院国土交通委員会で9日、大阪市の学校法人「森友学園」への国有地売却で、土地評価額9億5600万円を約8億円も値引きしたのには「具体的根拠がなく、森友側の求めに応じて有利になるよう急いだにすぎない」と迫りました。
山添氏は、値引きの見積もりをした際、工事業者からの聞き取りや写真、残土から“新たな埋設物”を「確認」し、過去の調査の数値をもとに撤去費用を見積もったとの国交省の佐藤善信航空局長の説明について、「第三者はおろか、自らの調査も行わず過去の数値を当てはめたということだ」と批判しました。
山添氏が異例の早さの見積もりの理由をただしたのに対し、財務省の中尾睦理財局次長は「学校開設が迫るなか、森友から損害賠償の訴訟を起こされる可能性があった」などと説明。
山添氏は「森友側から損害賠償の指摘があったか。過去に類似した事案があるか」「ゴミを撤去しなければ開校に支障があったのか」と繰り返しただしましたが、「建設に支障があると認識していた」「(森友側から)なんとかしてくれと言われた」「賠償請求の可能性を認識した」と述べただけで具体的根拠は示せませんでした。
山添氏は、くい打ちでゴミが見つかっても、工事が遅れる理由にはならないと指摘。「森友側からの求めもなかったのに勝手に先まわりして不安になったということだ。見積もりを急ぐ理由にはならない」と批判しました。