2017年3月9日(木)
天下り 大学人事に介入例も
畑野議員 徹底調査を要求
衆院文科委
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日本共産党の畑野君枝議員は8日の衆院文部科学委員会で、文科省の組織的天下りについてただし、真相の徹底解明を求めました。
文部科学省の天下りあっせんに関する調査の中間報告(2月21日)では、37の個別事案について調査結果を公表。このうち、大学などに天下りした文科省OBが同省に人物紹介を求めた事例が12事案あると認めました。
天下りあっせんの仲介役だった文科省OBの嶋貫和男氏(文教フォーラム理事長)は、畑野氏の追及に、「(天下り先から)『引き続き(官僚)経験者を』という話があったとき、私が(候補者を紹介して)引き継いだケースがいくつかあった」と述べ、天下りあっせんが構造化していた事実を認めました。
畑野氏は、「天下りが天下りを呼んで、拡大再生産されている」と指摘。松野博一文科相は「調査を進めているところだが、厳正な処分をして再発防止に努める」と答えました。
さらに畑野氏は、あっせん事案には、大学の人事に介入しているケース、大学設置に関する情報漏えいなどもあると指摘。東京私大教連の声明で、政府・文科省が政策誘導的な資金配分を通じて大学自治への介入を強めている点も批判されているとして、「徹底的に調査し、文科省の改革をすべきだ」とただしました。
松野文科相は「私立大学の自治を尊重しながら、対応を進めていく」と答えました。