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2017年3月9日(木)

「隊員の命 オモチャにするな」

南スーダン即時撤収を 元自衛官の思い

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 「隊員にリスク与える南スーダンからの即時撤収を」。次期南スーダン国連PKO派遣部隊に予定されている陸上自衛隊北部方面隊の第5旅団司令部(北海道帯広市)に、「専守防衛の本来任務」に徹するようにとの思いを込めた請願行動に取り組んでいる元自衛官がいます。

 (山本眞直)


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(写真)陸上自衛隊第5旅団司令部へ「南スーダンPKOからの撤収」を請願する元自衛官の末延隆成さん=2月22日、北海道帯広市

 南スーダンからの撤収を訴えているのは2年前まで同旅団の鹿追駐屯地で、戦車大隊の弾薬補給陸曹だった末延隆成元2等陸曹(55)。

 第5旅団は、南スーダン国連PKO第12次派遣部隊として5月にも派兵されます。

 末延さんは2月22日、第5旅団司令部を訪れ、「武力行使につながる南スーダンからの即時撤収を」との旅団長あての請願書を提出しました。請願書は横120センチメートル縦50センチメートルと、横50センチメートル縦90センチメートルの2枚の模造紙に書き込まれた“特製”。隊員や家族など旅団関係者の目にとまるよう工夫しました。

 横長の請願書は両手でもち、もう1枚は背中につるし、司令部のある駐屯地前でアピールしました。

 請願書には、こう大書しました。「自衛隊の本来任務は専守防衛」「政権、自衛隊上層部は隊員の命を自分達の都合のいいオモチャにするな」

 末延さんの姿を見て、かけつけた警備担当の隊員に思いを伝えました。

 「現地の状況を伝えている『日報』には戦闘と書かれており、明らかにPKO5原則のひとつ、停戦合意が崩壊している。隊員の命を守りたい。自衛隊は撤収させるべきだ」

 警備隊員は「そのプラカードは請願書とは言えない。受け取れない」と、立ち去るよう言ってきました。

 末延さんは「これには、旅団長と宛名もあり自分の氏名には押印もしてあり立派な請願書だ」と訴えました。末延さんの毅(き)然(ぜん)とした態度に、第5旅団司令部の沢田泰弘総務部長(3佐)が応対し、「(請願書は)封筒に入れて出してほしい」と語りました。

 末延さんは裏打ちしてある段ボールから模造紙をはがして、持参した封筒に入れ、「旅団長に必ず手交してほしい」と手渡しました。沢田部長は「必ず届ける」と約束しました。


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