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2017年3月5日(日)

観測用井戸59が水没、変形

調査業者が証言 正確な測定不可能に

都議会豊洲特別委

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 豊洲新市場予定地(江東区、東京ガス豊洲工場跡地)の地下水モニタリング調査(計9回)で、敷地内に201カ所ある観測用井戸のうち59カ所が水没や変形など調査する上で問題があったことが4日、わかりました。東京都議会の豊洲市場移転問題特別委員会が行った参考人質疑で、調査を請け負った業者の担当者が証言しました。


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(写真)参考人に質問する尾崎あや子都議=4日、都議会豊洲特別委

 9回目の調査を請け負った湘南分析センターの市川泰之統括部長は、現場の状況について「井戸が水没しているところがあった」と証言。横方向の別の配管が井戸管をふさいで採水できないため、都の了承を得て井戸管を切断して採水した箇所もあったと述べ、のこぎりで井戸管を切除している写真などを委員に示しました。

 日本共産党の尾崎あや子都議は「水没した井戸はどこにどのくらいあったのか」と質問。市川氏は、水没した井戸が5街区に25カ所あったほか、変形や詰まりなど、問題のあった井戸は計59カ所に上ったことを明らかにしました。

 ゼネコンの下請けで地下水の採水、分析を行ったユーロフィン日本環境の関淳也環境ラボ副ディレクターも、井戸が土砂で埋まったり、破損、冠水があったりして調査に苦労したと話しました。

 また、1〜3回目の調査を請け負った日水コンや、三つの街区の土壌汚染対策工事と、4〜8回目の調査を請け負った大手ゼネコンの担当者らは、採水に先立って観測用井戸にたまっている水を抜き取る作業から検査の採水まで、24時間程度の間をおいていたと述べました。

 たまり水を抜き取ったあと、採水まで時間を置き過ぎると、地下水の中に含まれる有害物質が空気中に揮発し、正確な測定ができない可能性があり、モニタリングの手順書に反します。

 日本共産党の、そねはじめ、かち佳代子都議が日水コン、各ゼネコン担当者らに、採水の状況や、記録の提出状況について質問しました。

 地下水モニタリング調査では、9回目の調査で環境基準の79倍のベンゼンなど、有害物質が広範囲で検出されました。


解明へ引き続き全力

そね都議が談話

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 日本共産党都議団の、そねはじめ副団長は4日、豊洲市場移転問題特別委員会の参考人質疑について、談話を発表しました。要旨を紹介します。

 9回目の地下水モニタリング調査を請け負った湘南分析センターの参考人が語った経緯は大きな衝撃をもって受け止めました。

 湘南分析センターにより、地下水モニタリングポストは水没や破損、変形、目詰まりなどが合計59カ所で確認され、さらに採水をするためパイプを切除した箇所があるなど、採水困難な状況があったことが明らかになりました。

 また、復水に時間がかかるモニタリングポストについては、手順書にそわず、井戸にたまった水を試料とするよう都から言われたことも明らかになりました。

 地下水モニタリング調査に関し、都の対応は多くの疑問があり、百条委員会で解明すべきと考えます。引き続き、わが党は真相解明のために全力をあげます。


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