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2017年2月28日(火)

メール・ラインでも共謀罪

日常会話が「犯罪」に

衆院予算委 金田法相 認める

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 「共謀罪」(テロ等準備罪)法案に関し、金田勝年法相は27日、人が集まって顔を合わせる場面に限らず、電話やメール、若者を中心に普及している無料通信アプリ「LINE(ライン)」上でのやりとりでも「共謀」が成立しうるとの考えを示しました。さらに、メールや「ライン」で使われている“顔文字”やイラストなどで伝えても成立しうると認め、警察の恣意(しい)的な解釈・捜査で、メールなどを使った日常会話が犯罪の「共謀」に仕立て上げられる危険が鮮明になりました。


図

顔文字・イラストも

 同日の衆院予算委員会で、民進党・山尾志桜里議員の質問に対して金田法相は「メールやラインでも合意が成立しうる」と言明しました。意思表示の手段に、表情をイメージした顔文字や、「ライン」のスタンプ(イラスト)といった文字以外の表現を含むかについても、「手段を限定するつもりはない」と述べました。メールやラインを閲覧しただけで共謀が成立したとみなすかについては「検討中だ」と答えました。

 政府は、共謀罪の対象を「組織的犯罪集団」に限定するとしつつ、普通の団体が性質を「一変」させた場合は対象になりうるとしています。

 山尾氏が、宗教法人やNPO法人、草野球チーム、同窓会のメーリングリスト(メール送信名簿)や「ライン」グループを例に挙げて、性質が一変したと見なされれば「組織的犯罪集団」になるのかとただし、金田法相は「元の団体の性質は関係なく、(犯罪目的の団体に)一変した場合ということで捉える」と答弁しました。「一変」したと判断するのは捜査機関だとも認めました。

 金田法相はまた、盗聴法(通信傍受法)の対象に「ライン」やフェイスブックなどのSNS全般が含まれると答弁。安倍政権は将来、「共謀罪」の捜査に盗聴を用いる可能性を否定しておらず、テロを口実とした警察の市民監視が、インターネット全般に及ぶ危険が明白になりました。


 SNS ソーシャル・ネットワーキング・サービスの略。インターネット空間につくられた交流の場。スマートフォンの普及などで急速に拡大し、国内でのフェイスブックの月間利用者数は2700万人とされます。


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