2017年2月24日(金)
水存在?の惑星
地球から40光年 星の周りに7個
地球から約40光年のところにある小さな星の周りに地球サイズの惑星が7個あることがわかったと、米航空宇宙局(NASA)や欧州南天天文台(ESO)が22日、発表しました。ベルギー・リエージュ大学などの国際グループの研究でわかったもので、その多くに生命に必要な水が存在する可能性があるといいます。研究成果は、同日付の科学誌『ネイチャー』電子版に掲載されました。
この星は、太陽の1割程度の大きさと質量しかなく、表面温度が低くて暗い赤い光を放つ赤色矮星(わいせい)の一つです。南米チリにあるESOの望遠鏡「トラピスト」によって3個の惑星を持つことが発見され、「トラピスト―1」と名付けられました。研究グループは、チリにあるESOの超大型望遠鏡やNASAの赤外線宇宙望遠鏡「スピッツァー」などを使ってさらに詳しく観測を続けていました。その結果、新たに4個の惑星が存在することが明らかになったといいます。
7個のうち、内側の6個は地球と同じ岩石型の惑星で公転周期が1・5日から12・4日と短く、トラピスト―1からの距離も、太陽と太陽に一番近い水星との距離よりも近いところを回っています。しかし、トラピスト―1の表面温度が低いため、研究グループは、それぞれの惑星には水が液体で存在する可能性があるとみています。