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2017年2月21日(火)

オスプレイ識別番号 沖縄で「小型機」扱い

無法飛行の偽装か

墜落機確認書に手書きメモ

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 海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)に所属する垂直離着陸輸送機、MV22オスプレイの有視界飛行での航空機識別番号(コード)が民間機のセスナなどと同様な「小型機」扱いとなっていることが本紙の取材で分かりました。オスプレイの昼夜を問わない民間地での低空飛行など危険な訓練が、「小型機」扱いで行われている異常ぶりが浮き彫りになりました。(山本眞直)


 「小型機」扱いのコードは、墜落したオスプレイの操縦士と乗員のための「確認書(チェックリスト)」に書き込まれた米兵のメモから判明したもの。

 メモは「確認書」の「敵味方識別装置(IFF)とコード」の項目に、「ASSIGNED 1200VFR」と書き込まれています。

奇異なコード

 「1200」という数字は、高度1万フィート(約3000メートル)未満を有視界飛行方式(VFR)で飛ぶ航空機に割り振られる航空交通管制(ATC)コード。同コードはセスナやヘリコプターなど小型機に割り振られます。

 この乗員が元いた基地では、敵味方識別装置では作戦上機密にされた識別番号が使われるのが通常だったのに、沖縄ではもっぱら「小型機」に割り振られている「1200」が使われることを奇異に感じ、特記事項としてメモしたものと思われます。

 航空管制用のトランスポンダー(航空機識別応答装置)と、軍事用の敵味方識別装置は機械的には同じものです。

 敵味方識別装置は、文字通り友軍機を識別し、それ以外を敵機と見なして攻撃するためのものです。作戦によって味方機にそれぞれ秘密の識別番号が割り当てられます。

 横田基地(東京都)での監視行動の経験者は、「同基地に所属するC130輸送機が基地周辺を訓練飛行するときでも『1200』は使わず、必ず秘密の識別番号を使っている」と話しています。

低空飛行作戦

 沖縄でオスプレイが「1200」を使っているのは、民間航空管制機関には単に「小型機」が飛んでいるものと見せかけ、実際には秘密裏に地上の管制部隊と交信して同時に多数のオスプレイや攻撃ヘリなどに無法な低空飛行作戦を行わせるためだと考えられます。

 米軍に詳しい関係者は「オスプレイは最大離陸重量が30トン近く、ジェット戦闘機並みの大きさです。『小型機』に見せるのは“偽装”そのものです」と指摘します。


 航空機識別番号(コード) 航空機は計器飛行方式と有視界飛行方式に分かれています。いずれの飛行方式にも別々の航空機識別番号(コード)が割り振られ、有視界飛行方式のコードは国際標準の「1200」。その大半は遊覧飛行や航空写真撮影などの商業用や個人機のセスナやヘリコプターといった「小型機」。「大型機は、ほとんど計器飛行となっている」(日本航空『航空実用事典』)といいます。


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