2017年2月16日(木)
主張
2・19総がかり行動
暴走政治ストップ 共同発展を
「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」は19日、戦争法(安保法制)廃止とともに、格差・貧困ノーなど暮らしの切実な要求を掲げ、東京・日比谷野外音楽堂で集会(午後1時半〜)を開き、その後、銀座に向けてパレードをします。全国各地でも連帯した行動が計画されています。
「総がかり行動実行委員会」は、戦争法が強行された2015年9月19日を忘れず、毎月19日に戦争法廃止をめざす行動を粘り強く続けています。安倍晋三政権による憲法破壊が加速する中、その役割はさらに重要になっています。
「戦争する国」を許さず
先の日米首脳会談は、世界でも異常な安倍政権の対米追随ぶりを際立たせました。トランプ大統領によるイスラム圏7カ国出身者の入国禁止令に内外の批判が集中する中での会談でしたが、安倍首相はこれを容認、トランプ政権誕生を「民主主義のダイナミズム」などと持ち上げました。米紙誌から「安倍首相はトランプ大統領の心をつかむ方法を示した。へつらいである」と評されるほどです。
会談では、「日米防衛協力のための指針」(新ガイドライン)と戦争法の下で軍事協力を拡大し、沖縄県民の民意を踏みつけにして名護市辺野古への新基地建設を進めることを確認しました。「アメリカ第一」のトランプ政権に対し、安倍政権は「日米同盟第一」で追随し軍事分担を拡大し、「戦争する国」の道を突き進もうとしています。
問題は、日米首脳会談だけではありません。安倍政権は戦争法を強行して以降、民主主義、立憲主義破壊の暴走を重ねています。
防衛省が「破棄した」「ない」としていた南スーダンPKО(国連平和維持活動)に派兵した自衛隊部隊の「日報」の存在が判明し、国会で大問題になっています。「日報」には、現地の「激しい戦闘」が生々しく記されています。自衛隊部隊の撤退につながることを避けるため、情報を隠していたとしか言いようがありません。稲田朋美防衛相の責任は極めて重大です。南スーダンからの自衛隊撤退を求める声を広げることは急務です。
安倍政権が今国会で成立を企てる共謀罪法案は、実際の犯罪行為がなくても“相談・計画”しただけで国民を取り締まろうという憲法違反の悪法です。基地反対や原発ゼロなど国民のさまざまな行動やそのための話し合いが「共謀罪」に問われる危険性があります。秘密保護法や拡大盗聴法などを強行してきた安倍政権が今度は共謀罪で物言えぬ監視社会をつくり、「戦争する国」づくりをすすめる―。絶対に許してはなりません。
市民と野党の共闘を前へ
安倍政権は、社会保障費の自然増削減や労働法制の大改悪など、国民生活の分野でも悪政を加速させています。安倍政権の退陣と立憲主義、民主主義の回復へ力を合わせるときです。「共謀罪」反対では、各地の弁護士会や140人を超す刑法学者が声明を出すなど新たな共同が広がっています。
来たるべき総選挙は、安倍政治に退場の審判を下す歴史的たたかいです。2月19日は野党5党首(当時)が国政選挙の協力で合意して1周年でもあります。「総がかり行動実行委員会」は、これまでも市民と野党の共同をすすめる中心を担ってきました。この力をさらに前進、発展させていきましょう。