2017年2月10日(金)
きょうの潮流
国権の最高機関が泣いています。国民を代表し、その意思を社会に実らせるために議論をたたかわせ、法をつくる国会。それがいま、おごりたかぶる安倍政権によって失われています▼南スーダンの自衛隊が「戦闘」と記しているのに、憲法違反で問題になるからと「衝突」でごまかす防衛相。共謀罪への質問を封じる文書を配りながら、自分への思いを述べたものだとうそぶく法相。省ぐるみの天下りを認めながら、責任逃れの文科相▼論戦の土壌を偽りと横暴で次々に崩していく閣僚たち。こんな国民を無視した政権がいつまで続くのか。支持するという人たちも、それに代わる魅力ある政治勢力が目の前に現れたら…▼「いまの政治状況が政治体制になってしまったのでは、民主主義が機能しなくなる」。日本共産党の大会であいさつした3野党・1会派代表のインタビューが掲載された雑誌『前衛』で民進党の安住淳代表代行が語っています▼野党共闘で多様性を認め合う社会の旗を掲げようと安住氏。国民の期待にこたえる共通政策をどれだけ豊かに発展させるかが重要だと訴える社民党の吉田忠智党首。「沖縄の風」の糸数慶子代表は沖縄でできた共闘が全国でできないはずはないと▼自由党の小沢一郎代表は『サンデー毎日』最新号でも志位委員長と対談しています。二人は野党が何をやろうとしているのか、国民に示す大事さを。司会した毎日新聞の倉重篤郎さんはこうまとめました。野党共闘こそ日本の最大の再建策となるだろう。