2017年2月10日(金)
空中給油の危険記述
沖縄 墜落オスプレイ「確認書」
本紙入手
夜間空中給油中に沖縄県名護市安部の海岸に墜落、大破という重大事故を起こした海兵隊普天間基地所属の垂直離着陸輸送機(MV22オスプレイ)。同機から宜野座村の海岸に漂着した、緊急事態などでの手順を記したパイロットや乗員が携行する「確認書(チェックリスト)」の記録写真を本紙は入手しました。それには給油機の「給油ホースがオスプレイの機体と接触などを起こすと大惨事になる」などと、オスプレイによる空中給油の危険性を米軍自身が認識していることを示す記述があることが分かりました。
チェックリストの記録写真は、フォトジャーナリストの新藤健一氏が撮影したもの。
「確認書」には空中給油中の給油機から伸びるホースなどが機体に接触する可能性のあることが明記されています。オスプレイの給油管と給油ホースが外れないときは、「オスプレイが給油機と最短まで接近しホースを短くする。給油機側がホースを切断(ギロチン)する」と記述しています。
そしてこう結論づけています。「ホースが給油機から切り離された後、プロップローターを鞭(むち)打って破滅的な帰結を引き起こすことがある」。つまり墜落という大惨事です。また「確認書」には、後方乱気流を意識した編隊飛行時の僚機との間隔の取り方などについて詳細に記述。事故の危険性を前提にした認識を重視していることが読み取れます。
(山本眞直)