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2017年2月6日(月)

きょうの潮流

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 ドナルド・トランプ対ジェームズ・マディソン―。最近、米メディアでこんな見出しを付けた論評が表れています。後者は「アメリカ合衆国憲法の父」と呼ばれる第4代の米大統領です▼人民がつくり、人民によって認められた世界で最初の成文憲法といわれる合衆国憲法。それは、当時からは想像もできないほどの多民族による多様な米国社会を生み出す礎となってきました▼英国から独立し、新しい共和国をめざしたマディソンら建国の父。彼らは憲法に多数の専制、権力の乱用によって個人の自由や権利が奪われないような仕組みを設けました。人権を保障した権利章典や州の自治権、三権分立がそれにあたります▼いまトランプ大統領が出した中東・アフリカ7カ国の国民への入国禁止令をめぐり、混乱が起きています。ワシントン州の連邦地裁は大統領令の差し止めを決め、同州の司法長官は「大統領でも憲法に違反することはできない」。これに対してトランプ氏は地裁判事をののしり、三権分立さえ危うくさせています▼就任から2週間余。矢継ぎ早にくりだされる大統領令は国内の差別と分断を助長させ、国外ではあつれきを深めるものばかり。「私は全力を尽くして合衆国憲法を支持し、保護し、擁護することを厳正に誓う」。大統領は就任前にこう誓約しながら▼合衆国憲法が制定されてから230年の今年。新たに誕生した大統領と市民とのたたかいは人類に先駆けた憲法と、建国の精神を守るものに。それはまた、日本でも。


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