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2017年2月4日(土)

カジノ合法化 依存で行き倒れ ごめん

衆院予算委 清水議員の追及

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(写真)安倍晋三首相らに質問する清水忠史議員(左)=3日、衆院予算委

 刑法が禁じる賭博場・カジノを「成長戦略の目玉になる」という安倍晋三首相のもと、国内でのカジノ開設への細目を決める「実施法」の年内成立をねらう安倍内閣の暴走が続いています。日本共産党の清水忠史議員は3日の衆院予算委員会で、政府のカジノ推進方針の大きな問題点を指摘しました。

観光振興とは無縁

 清水氏が「刑法が禁じるカジノをなぜ政府としてすすめるのか」とただし、石井啓一国土交通相は「観光立国に資する」と答えました。

 カジノ開設で海外の富裕な観光客を呼び込むというカジノ推進派のお決まりの主張です。

 昨年、日本を訪れた外国人は過去最高の2400万人。カジノがなくても日本を訪れる観光客は大変な勢いで増加しています。

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 清水氏は、訪日外国人が何を期待しているかの調査(観光庁「訪日外国人の消費動向」=左横棒グラフ)を示し、「訪日客が日本に期待しているものは世界遺産にもなった和食、自然・景勝地観光やショッピングで、賭博をしたいという要求などない」と強調しました。

 観光立国推進基本法の基本理念は、住民が誇りと愛着をもてる地域社会を掲げています。ところが、「住んでいる地域にカジノをつくる計画が持ち上がったらどう思いますか」という問いには75・3%が「つくらない方がよい」と答えているのが世論の実情です(円グラフ)。

 清水氏は「大半の住民がつくるなといっているカジノの誘致は『住んでよし、訪れてよし』という政府の観光政策の理念に反する」と厳しく批判しました。

負の影響検討せず

 カジノは「大きな経済的効果がある」と安倍内閣は強調しています。

 清水氏は、ギャンブル・パチンコ依存に起因する犯罪が警察庁の統計でも年間2000件を超えていることを指摘。カジノが、犯罪の誘発、勤労意欲の減退、多重債務、家庭崩壊、自殺など多岐にわたる負の影響を社会にもたらすことを追及しました。

 清水氏は、韓国ではカジノによる経済的損失は年間7兆7千億円にのぼり、カジノの経済効果の4・7倍もの損失が出ていること(韓国「射倖産業統合監督委員会」資料)を示して追及しました。

 清水氏は「負の影響を調べず、カジノによるバラ色の経済成長だけをいうのは無責任。マイナスについて統計を取るべきだ」とただしたのに、安倍首相は「法制上の措置を検討するなかで、マイナスの点についても検討していく」と答弁。

 カジノの経済効果だけを主張しながら、カジノが社会に与える弊害、マイナスの効果を検討していないことが浮かび上がりました。

カジノ万博いらぬ

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 大阪では府・市が一体になって大阪市内の人工島・夢洲(ゆめしま)へのカジノ誘致に躍起になっています。2025年に「人類の健康・長寿への挑戦」をテーマにする万国博覧会を誘致するのとセットの計画です。

 府民のなかからは税金の無駄遣いになると懸念の声が上がっています。

 清水氏は「大阪は食い倒れのまち。カジノ依存症で行き倒れになるようなカジノ万博には反対する」と述べました。


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