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2017年1月29日(日)

首相 際立つ“口撃”

対案出せば「中身がない」

指摘すれば「中傷やめろ」

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 野党が対案を出せば「具体的な中身がない」、指摘をすれば「根拠のない中傷はやめていただきたい」―。通常国会が始まって1週間。声を張り上げて野党への悪態をつく安倍晋三首相の異常な姿勢が際立っています。

 「威勢のよい言葉だけを並べても、現実は1ミリも変わりません」。本来ならば今年1年の政府方針を述べる施政方針演説(20日)から安倍首相は「野党批判」に明け暮れました。聞かれたことには答えず、聞かれていないことを長々と答弁するのが特徴です。

 23日の衆院本会議での代表質問では、昨秋の臨時国会で与党らが強行した「年金カット法」やカジノ解禁推進法についての批判(民進党・大串博志政調会長)に対して、「慎んでもらいたい」などとけん制。4野党が提出した長時間労働規制法案は、時間外の法的規制やインターバル規定(連続休息時間)などを具体的に求めているのに、「全く中身を検討せず、厚労省に丸投げしたものだ」などと事実をねじまげて攻撃しました。

 しかし、“真実の直球”には、首相も正面から受けざるを得ません。昨年末に沖縄県名護市の浅瀬に垂直離着陸機オスプレイが墜落した事件をめぐり、在沖米軍トップ・ニコルソン四軍調整官の「住宅や県民に被害を与えなかったことは感謝されるべきだ」という発言を取り上げた日本共産党の赤嶺政賢議員(27日、衆院予算委員会)。「占領者意識丸出しの発言だ。米側に抗議をしたのか」と強く迫りました。

 首相は視線と声のトーンを落とし、「米側には沖縄の県民の気持ちを配慮して発言していただきたい旨を申しています」と答えました。

 安倍首相の答弁は、正面から提起された問題に反論する中身も能力もないことを示しています。


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