2017年1月19日(木)
主張
第27回党大会
「新しい時代」動かす力ここに
安倍晋三政権が強権・暴走政治をすすめる一方、それと対決する野党と市民の共闘が力強く発展する、戦後かつてない激動的情勢の中で開かれた日本共産党第27回大会は決議などを採択し閉幕しました。開始された「日本の政治の新しい時代」をいかに前へ動かすのか―。かつてなく注目が集まった党大会の4日間は、活発な討論・交流の上に、日本の前途を開く方針がさらに練り上げられ、その任務を果たすものになりました。
劇的な進展が鮮やかに
日本共産党の95年の歴史でも特別の歴史的意義をもっている大会―。それを鮮やかに示したのが3野党・1会派の代表のあいさつでした。「この舞台に立っていることに歴史的使命を感じている」と民進党代表代行が表明したのをはじめ、自由党、社民党、沖縄の風の代表・党首が連帯と共闘強化を熱く呼びかけ、志位和夫委員長と手を取り合い、参加者と一体になって「がんばろう」を三唱するシーンは圧巻でした。党史に刻まれるだけでなく、日本の政治史の中でも画期的な到達点を示した光景といっても過言ではありません。
この間の共闘で信頼を培ってきた総がかり行動実行委員会、安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合、首都圏反原発連合からの温かい激励のあいさつ、新潟、岩手、沖縄の3県知事の心のこもったメッセージはいずれも参加者の心を揺さぶるものでした。
「歴史的な場面は私たちがつくってきたことを実感した」。20代の初参加の代議員の、この言葉は、全国から集まった人たちの共通の思いです。戦争法反対、原発再稼働反対などのたたかいが全国津々浦々で広がりを見せ、その中で野党と市民の共闘の流れが太く強い力となって開始されていることが、討論を通じていっそう浮き彫りになりました。安倍首相の地元・山口県でも、自民党の支持基盤を揺るがす変化をつくりだしている状況などが語られました。
安倍政権の暴走政治は歯止めがなく、昨年の臨時国会で悪法を次々強行するなど議会制民主主義を破壊する「究極のモラルハザード(倫理喪失)」政権の姿をいっそうあらわにしています。しかし、その「強権」は弱さの裏返しです。志位委員長の報告は、安倍政権の「高支持率」の内実がきわめてもろい「虚構の政権」であること、そして情勢を変えるカギは、安倍政権に代わる強力な選択肢を鮮明にした野党・市民の共闘にあることを明らかにしました。野党と市民が「大義の旗」を掲げ、「本気の共闘」に取り組めば、安倍政権を必ず倒すことができる―。それが“勝利の方程式”であることは、昨年の参院選1人区での11選挙区の勝利、新潟県知事選の圧勝が生き生きと証明しています。
胸おどる情勢を切り開く
日本共産党の躍進と、市民と野党の共闘の前進という、二つの仕事に同時に取り組むためには、国民と深く結びついた強く大きな党が必要であり、分厚い党をつくることは歴史的な大きな責務です。
日本の政治で、戦後初めて焦眉の課題として、自民党政治を本格的に転換する野党連合政権をつくる可能性が生まれている、胸おどる情勢です。その可能性を現実のものにするため、ともに知恵と力を尽くし、さらに進もうではありませんか。