2017年1月11日(水)
陸地上空で空中給油も
オスプレイ 防衛省 否定せず
防衛省は、6日に空中給油訓練を再開した米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)所属のMV22オスプレイに関して、「緊急時、必要不可欠な場合にどのように空中給油を実施するかをあらかじめ一概に申し上げることは困難」として、訓練以外では、陸地の上空で給油を実施する可能性を否定しませんでした。同省が10日、本紙の取材に回答しました。
オスプレイは昨年12月13日夜、空中給油訓練中のトラブルで沖縄県名護市の浅瀬に墜落。民家からわずか800メートルしか離れておらず、県民、住民に大きな衝撃を与えました。事故原因が完全には究明されないまま、わずか3週間ほどで給油訓練を再開していました。
空中給油再開に際して稲田朋美防衛相は5日、「空中給油訓練は陸地から離れた海域の上空でしか実施しない。陸地の上空では実施しないことを確認している」とのコメントを発表。米軍がとった安全対策が有効であることが確認できたとして、「再開を理解する」としていましたが、同コメントが言及しているのは「訓練」に限っており、“印象操作”とも言えるものです。
防衛省はまた、オスプレイの運用については、「我が国の防衛及び警備にかかわる事態一般において、人員や物資を輸送する場合を想定している」として、具体的な想定を明らかにしませんでした。