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2017年1月10日(火)

きょうの潮流

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 「偽ニュース」。これ自体は以前からありました。例えば、4月1日の新聞紙面で報じられる偽記事や、某夕刊紙の「宇宙人発見」といったたぐいのもの。どれも「偽」であることは明白で、大した実害があったとも思えません▼しかし、最近のものは深刻です。例えば、「パキスタンがシリアに派兵すれば、イスラエルは核で報復する」という偽情報に、パキスタン国防相が核攻撃を警告したというもの。一歩間違えれば核戦争です▼いまや国際政治を揺るがすほどの猛威を振るう「偽ニュース」。なぜこれほど広がったのか。その理由の第一は、何といってもSNSが普及し、だれでもネット上で手軽に情報を発信できるようになったこと。実名・匿名、なりすましも簡単です▼もう一つは、単なるいたずらではなく、次期米大統領のトランプ氏がツイッターで相手陣営を攻撃する偽情報を大量発信して、それがネット上で増幅したように、政治的な意図で利用する者の存在です▼深刻なのは、既存メディアが「偽ニュースサイト」と化す事態が頻繁に発生することです。「イラクに大量破壊兵器が存在する」。この偽情報を日本のメディアも含めて垂れ流し、結果としてイラクやシリアの人々を地獄に導いたのです▼9日は成人の日。今年20歳になる人たちは、生まれた時からインターネットが空気のように存在し、多くの情報を駆使してきました。だからこそ、国家権力の嘘(うそ)を見抜く力と、嘘に惑わされる危険の両方があります。真実を見抜く目をもってほしい。


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