2016年12月28日(水)
JR九州関連企業の献金 今村復興相 どっぷり
直近5年の依存率86%
JR九州のグループ会社から長年にわたり多額の献金を受け取っていた今村雅弘復興相(衆院比例九州)が、2015年もグループ会社15社から計450万円の献金をもらっていたことが本紙の調べでわかりました。(藤沢忠明)
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今村氏が支部長を務める「自民党佐賀県衆議院比例区第一支部」の15年分の政治資金収支報告書によると、JR九州リテール、JR九州エージェンシー各48万円、JR九州コンサルタンツ、JR九州メンテナンス各36万円など、JR九州のグループ会社15社から計450万円の献金を受け取っています。
これは、同支部が受け取った企業献金471万円の95・5%に相当します。
今村氏が支部長を務める政党支部(13年までは、自民党佐賀県第二選挙区支部)は、2000年〜14年までにJR九州のグループ会社から総額6438万円の献金を受け取っていました。(本紙9月5日付既報)
この15年間に今村氏の支部が受け取った企業献金の53%がJR九州関連でした。
11年〜15年の直近5年間をみてみると、JR九州関連の献金は2310万円にのぼり、企業献金の実に86・6%に相当します。
今村氏は、大学卒業後、旧国鉄に入社、JR九州関連事業本部企画部長などを経て、1996年10月の総選挙で佐賀2区から初当選して、現在7期目。資金面では、まさにJR九州丸抱えです。
10月25日に東京証券取引所第1部にJRとしては4番目の上場を果たしたJR九州は、筑豊本線の若松駅(北九州市若松区)〜直方駅(福岡県直方市)間の13駅中7駅を無人化する方針です。一方で、事業費5000億円と巨額の費用がかかるにもかかわらず、20数分の時間短縮効果しかない九州新幹線長崎ルート(長崎新幹線)の早期着工を目指しています。来年度政府予算案では、九州新幹線長崎ルートに300億円増の800億円で計上されました。
今村氏には、こうしたJR九州との親密な関係が問われることになります。
(写真)JR九州関連会社の献金がズラリと並ぶ「自民党佐賀県衆議院比例区第1支部」の政治資金収支報告書(2015年)の一部 |