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2016年12月28日(水)

きょうの潮流

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 高速増殖炉「もんじゅ」を廃炉にする代わりに、新たな高速炉開発を決定した経産省の高速炉会議。議論した時間は4回の開催でたった2時間半です▼驚くのは構成員の顔ぶれです。「もんじゅ」を所管する文科相、規制委から「運転の資格なし」と引導を渡された日本原子力研究開発機構理事長、高速炉開発を担う三菱重工業社長、原発推進の業界団体・電気事業連合会会長と経産相の5人。当事者ばかりが、顔を突き合わせて何を議論したのか▼しかし会議は非公開でした。後日、議事録なるものが公表されています。「原発を使い続ける以上、核燃料サイクルと、その実現のために高速炉開発は不可欠だ」。初回から結論ありきで議論が進み、「もんじゅ」については「成果」が強調されています▼「夢の原子炉」と宣伝され、1兆円を超す国費が投入された「もんじゅ」。総括もないまま、技術的には同様の高速炉開発へ突き進もうとしています。非公開といえば、東京電力福島第1原発の廃炉や損害賠償・除染など事故費用の負担のあり方を検討した「東電委員会」も同様です▼こちらは財界人らで構成。議事録さえ公開されません。決めたのは、東電救済のため、事故費用をほとんどすべての国民の電気料金や税金に上乗せして回収することでした。3年前に想定した2倍の21・5兆円に膨らむからだと▼巨額の経済的負担を将来にわたって国民に押しつける方針を非公開の会議で決める―。世論にまともに向き合えない安倍政権の姿です。


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