2016年12月14日(水)
暮らせぬ年金 増額こそ
参院委 倉林議員 首相に迫る
日本共産党の倉林明子議員は13日の参院厚生労働委員会で、安倍晋三首相に対し「下がり続ける年金、増え続ける医療・介護の負担、こんな仕打ちが許されるのか」という年金者の声を突き付け、年金カット法案の廃案を求めました。
倉林氏は、年金減額の不服審査請求に12万人、年金減額撤回訴訟の原告4500人と、減額に多くの高齢者が声をあげていると述べ、「現在の年金水準は高齢者の暮らしを支えるのに十分と思うか」とただしました。安倍首相は「基礎年金だけで生活の全てをまかなうことは厳しい」と認めました。
倉林氏は、年金を減らす一方、医療、介護の保険料や利用料負担が増加し、「年金減額とセットで負担増ばかりだ」と追及。安倍首相は「持続可能性が大事」と開き直ったため、倉林氏は「高齢者は生活実感として連続した負担増で苦しんでいる。首相の説明は説得力がない」と批判しました。
倉林氏は、日本の年金の所得代替率が、経済協力開発機構(OECD)34カ国平均の52・9%に対し、35・1%と低水準であることを指摘。ILO(国際労働機関)が勧告した「保険サービスの利用および基本収入の保障」に反していると述べ、「最低限の生活を破壊する年金水準の引き下げは認められない」と強調しました。