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2016年12月13日(火)

賛否超え“議論不足”指摘

カジノ法案参考人質疑

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 刑法が禁じる賭博場・カジノを合法化するカジノ解禁推進法案について初めて専門家の意見をきく参考人質疑が12日、参院内閣委員会で開かれました。参考人からは法案への賛否を超えて国会の議論不足が指摘され、このまま採決に持ち込むなど到底許されないことが浮き彫りになりました。

 参考人は美原融大阪商業大学アミューズメント産業研究所長、マネーロンダリング対策などにくわしい渡邉雅之弁護士、日弁連多重債務問題検討ワーキンググループ座長の新里宏二弁護士、静岡大学の鳥畑与一教授の4氏。

 反対の立場から意見を述べた新里氏は、新聞の社説が共通して拙速な審議に疑問を呈していることをあげて、「審議は尽くされていない」と語りました。鳥畑氏も「基本法(今回の推進法)と実施法を分離することで重大な欠陥を先送りすることは国会の責任放棄だ」と批判しました。

 賛成派として発言した美原氏は「カジノがもたらす社会的インパクトを除却するための手だては国民にとって分かりやすく議論すべきだ。慎重な議論は実施法でもやってほしい」と、渡邉氏も「国会で重要な論点が顕在化した。実施法段階で論議していかなければならない」と発言しました。

 日本共産党の田村智子議員はカジノ解禁で国内初の民営賭博が解禁されることの社会的影響を質問し、新里氏は「いままでの公営賭博は公設公営で公益のためというものだったが、これからは自分の利得のために賭博を開帳できるということになり、刑法のあり方が大きく変わってしまう」と答えました。


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