2016年12月10日(土)
広がる“核兵器への投資”
オランダ平和団体報告 NGOが批判
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【パリ=島崎桂】オランダの平和団体PAX(パックス)が8日に発表した、核兵器関連企業への金融取引を行っている銀行や企業は26カ国計390社です。主要資本主義国中心に各国に広がっています。
もっとも多いのは米国の226社で全体のの6割近くを占めています。2番目が英国の33社。ついでインド26社、カナダ18社、台湾11社、ドイツ、イタリア両国の10社などが続いています。
日本企業では三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)、三菱UFJフィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、野村証券、オリックス、三井住友信託、第一生命、千葉銀行の8社の取引を指摘。これらの企業は貸付や株式・債券保有などの形で核関連企業に投融資しています。
金額では、三菱UFJフィナンシャルグループが総額86億ドル(約9800億円)、みずほフィナンシャルグループが約46億ドル(約5200億円)、SMFGが約45億ドル(約5100億円)の投融資となっています。
国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」は8日の声明で、「核兵器関連企業との金融取引を終わらせる時がきた」と指摘。各国市民に向けて「あなたの銀行は核兵器への投資をやめましたか? それとも非人道的で無差別な大量破壊兵器の支援にあなたのお金を使い続けていますか?」と問いかけました。